タイヤの種類について

タイヤ。と一言に言っても、色々なタイヤがあります。このページでは、そんなタイヤの様々な種類について解説していきます。

 

 

タイヤの構造の違い

タイヤを形作っているのは、繊維とゴムです。繊維の周りにゴムがあり、繊維の材質や編み方、ほつれないように押さえつける方法などによって、構造が変わってきます。

 

ラジアルタイヤとバイアスタイヤ

タイヤの構造は大きく分けて二種類あり、一方をラジアル構造、もう一方をバイアス構造といいます。

 

● ラジアル構造のタイヤをラジアルタイヤ

 

● バイアス構造のタイヤをバイアスタイヤ

 

といい、以前まではバイアスタイヤしかありませんでした。

 

バイアスタイヤの唯一優れる点は、低速度での、悪路走行時のクッション性が高いことで、そのような理由から、バスなどでは未だにバイアスタイヤを使用しているものもあります。

 

その他、全ての性能において、ラジアルタイヤの方が優れているため、今現在ではほぼ全ての車のタイヤはラジアルタイヤです。

 

 

チューブレスタイヤとチューブ付きタイヤ

タイヤというのは、その内側に、ホイールというものがあり、ホイールとタイヤの間に、空気を入れて使用します。このようなタイヤをチューブレスタイヤといいます。

 

車のタイヤは、特殊な車両を除いて、すべてチューブレスタイヤとなります。

 

タイヤとホイールの間に、チューブが入っていて、そのチューブの中に空気を入れて使用するタイヤをチューブ付きタイヤといいます。

 

自転車や、原付バイクの自転車に近い形のものには、チューブ付きタイヤが採用されています。バイクの場合は、チューブレスのものがあったり、チューブ付きのものがあったりします。

 

 

 

タイヤが接地する環境の違い

タイヤが接地するのは、アスファルトで舗装された路面の上がほとんどですが、それだけとは限りません。海や山へ行って、砂や砂利の上を走ることもあります。

 

また、路面であっても、砂が積もっている場合、雨によって濡れている場合、水たまりがある場合、凍っている場合、雪が積もっている場合と、様々な状態があります。

 

このような環境毎に、どんな性能のタイヤが適しているかが違います。

 

まず、大きく分けると、3種類のタイヤがあります。

 

 

夏用タイヤ、冬用タイヤ、オールシーズンタイヤの3種類ですが、これらは全て、ラジアル構造の、チューブレスタイヤです。

 

 

 

夏用タイヤとは

夏用タイヤ、サマータイヤとは、主に、凍結していない、積雪していない路面用のタイヤです。
寒冷地に住む方以外では、この夏用タイヤがメインのタイヤとなるでしょう。

 

もしも積雪した際や、路面が凍結していることがわかったら、冬用タイヤに交換するか、チェーンを装着、もしくは凍結時用のタイヤ用スプレーなどを使用し、交通の妨げにならないようにしましょう。夏用タイヤのまま走行すると道路交通法違反になる可能性もあります。

 

 

 

夏用タイヤにも色々ある

エコタイヤ

転がり抵抗を小さくすることで省燃費性を高めているタイヤで、コンフォートタイヤに比べると乗り心地は固めですが、その分、操作に対し機敏に反応します。
ある意味、グリップ力が最も低いタイヤと言ってもいいかもしれません。

 

コンフォートタイヤ

乗り心地と静粛性を重視したタイヤで、省燃費や、グリップ性能はあまり高くありません。タイヤが柔らかく、剛性が低いため、操作に対し、反応が遅めです。
別名、プレミアムタイヤです。

 

スポーツタイヤ

グリップ力に重きを置いたタイヤです。ブレーキング時の制動距離が短いなど、通常の路面、つまり乾燥路面と濡れた路面においては、安全性が一番高いタイヤです。静粛性と乗り心地はあまり良くありません。
別名、ハイグリップタイヤです。

 

Sタイヤ

市販のタイヤの中で最も乾燥路面のグリップ力に優れた、静粛性、省燃費性能、乗り心地などは皆無の、セミレーシングタイヤです。

 

 

 

冬用タイヤとは

冬用タイヤとは、凍結した路面や、積雪した路面を走行するためのタイヤのことです。別名、スノータイヤです。

 

転がり抵抗が大きく、燃費はよくありません。タイヤが柔らかく、かつ、低い温度でもその柔らかさを保つことができるような材質で設計されています。

 

タイヤは経年劣化で固くなっていきますので、固くなってしまったら、溝が残っていても、交換したほうがいいタイヤということになります。

 

冬用タイヤはスタッドレス

冬用タイヤは、現在、スタッドレスタイヤというものしかありませんが、以前は、スパイクタイヤというタイヤが使用されていました。

 

スパイクタイヤは、凍結、もしくは積雪した路面にタイヤの針のようなもの(スパイク)を刺して、走ろうというもので、これを使用したところ、路面の荒れが酷かったという経緯があり、現在のスタッドレスタイヤが主流となったそうです。

 

このような経緯から、スタッド(スパイク)レス(無くした)タイヤという名称になったものと思われます。

 

 

 

オールシーズンタイヤとは

普段は夏用タイヤ、凍結するような季節は冬用タイヤと、履き替えるのが面倒な人向けに開発されたタイヤです。両方のいいとこ取りのようなタイヤですが、逆に言えば、中途半端で、どちらにも一部の性能は劣ります。

 

オールシーズンタイヤは限定的

どこへでも行けるような車には昔から標準装備されていましたが、最近では装着率が上がってきて、様々な車種に装着可能となってきてはいますが、いまだにサイズのレパートリーが少ないため、限定的な車種にしか装着できないのが現状です。