タイヤの規格について
タイヤには、規格があります。
タイヤ一つ一つに、どの規格に沿って作られたタイヤなのかが決まっています。そして、規格毎に入れた空気圧に対する負荷能力が変わってきます。
この規格のタイヤだったら、入れてもいい空気圧はここまで。
この空気圧だとこの規格のタイヤで支えられる重さは何キロまで。
といった具合に、タイヤの規格によってその性能が変わってきます。
ですので、タイヤを購入する際や空気圧を調整する際は、規格にも注意が必要になってきます。車屋さん、タイヤ屋さんでも、よくわかっていない場合もありますので、知っておくと、いざという時、タイヤを履き替える時に約に立つかもしれません。
では、まずは、どのような規格があるか、みていきましょう。
JATMA規格
JATMA規格は、日本のタイヤの規格です。
JATMAとは、「一般社団法人 日本自動車タイヤ協会」
Japan Automobile Tyre Manufacturers Associationの略称です。
<JATMA規格の会員企業>
株式会社ブリヂストン ( BRIDGESTONE )
住友ゴム工業株式会社 ( DUNLOP )
横浜ゴム株式会社 ( YOKOHAHA )
東洋ゴム工業株式会社 ( TOYO TIRES )
日本ミシュランタイヤ株式会社 ( MICHELIN )
入れても良い最大の空気圧は、240kPaです。
ETRTO(スタンダード)規格
ETRTO規格は、欧州のタイヤの規格です。
ETRTOとは、「欧州タイヤとリム技術機関」
European Tyre and Rim Technical Organisation の略称です。
入れても良い最大の空気圧は、250kPaです。
ETRTO規格の中には、通常のスタンダード規格の他に、もうひとつ規格があります。
ETRTO(エクストラロード)規格
エクストラロード(eXtra Load)
一番近い意味で直訳すると、「余分の重さ」です。
通常よりも多く空気を入れられる構造であるため、通常よりも余分な重さに耐えれることから、このような名前なんだと思います。
内部構造を強くすることで、通常よりも多く空気を入れることが可能になった強化タイヤの規格です。XL規格と略す場合があります。
レインフォースド(Re in Forced)
直訳すると、「補強された」という意味です。
空気をより多く入れても耐えられる構造に補強していることからこのようなネーミングになっていると思われます。
エクストラロード、レインフォースドのどちらも同じ規格のことですが、製造しているタイヤメーカーによって、どちらの名称を使用しているかが違います。
入れても良い最大の空気圧は、290kPaです。
タイヤの規格は3つです
主に、日本の一般の自動車用のタイヤに使用される規格はこの3つになります。このほかにも規格はありますが、トラックやバス用だったり、一般の自動車用ではありません。
冒頭にも書きましたが、この3つの規格の内、どの規格に沿って作られたタイヤなのかによって、入れた空気圧に対する負荷能力が変わってきます。
国産車(日本の車)の純正のタイヤは、基本的にはJATMA規格です。(稀に別の規格の場合もあります。)
気を付けておきたいことは、JATMA規格から別の規格のタイヤに変更した際に、空気圧を変えないと、負荷能力、つまり、支えられる重量が下がってしまう場合があるということです。
負荷能力が足りないと、タイヤの偏摩耗や、燃費の悪化、タイヤがホイールから外れてしまう場合(サイト管理人経験済みです)もあるので、注意が必要です。
各規格の、空気圧毎の負荷能力を確認したい方はこちらからどうぞ
タイヤ規格の見分け方 ~タイヤを見て判断する方法~
3種類ある規格のうち、どの規格のタイヤなのかを見分けるには、タイヤの側面、サイドウォール部を確認して、刻印などを探します。
まず、Eマークを探します。
画像中央にある○の中にE4と書かれたマークのことです。
このEマークがあれば、ETRTO規格のタイヤであるということになります。
次に、EXTRALOAD、もしくはREINFORCEDの文字を探します
これらのような文字があれば、ETRTOの、エクストラロード(レインフォースド)規格であると判断できます。
逆に、これらの文字がない場合でEマークがある場合には、ETRTOのスタンダード規格であるということがわかります。
そして、上記の画像にあったような文字やマークがない場合、JATMA規格であると判断できます。
また、国産車の純正タイヤはほとんどの場合JATMA規格ですので、新車を購入した方はJATMA規格のタイヤを履いていると思ってください。
EXTRALORD、もしくはREINFORCEDの文字がある。 | ETRTOのエクストラロード規格です。 |
上記、文字がないが、Eマークがある。 | ETRTOのスタンダード規格です。 |
上記、文字も、Eマークもない。 | JATMA規格です。 |